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人気の雛人形作家2人について解説!名匠による雛人形はどう違うのか

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名匠による雛人形はどこが違うのか

雛人形の名匠というと、どのような人を思い浮かべますか?「伝統工芸士」である、または章を受賞している、作札に名前が書いてある、といったことを思い浮かべるのではないでしょうか。

勘違いされやすいのですが、伝統工芸に従事している職人がすべて「伝統工芸士」というわけではありません。「伝統工芸士」は、国や都道府県、団体に認定されないとなれないのです。

それでは、いくつかある「伝統工芸士」などの資格をご紹介していきたいと思います。

「伝統工芸士の」資格とは

「伝統工芸士」はキャリアや高度な技術だけではなれません。

「伝統工芸士」は経済産業大臣指定の伝統的工芸品の製造に従事されている技術者の中から、高度な技術・技法を保持する方として国から認定されます。

「伝統的工芸品」とは

経済産業大臣指定の伝統的工芸品は236品目あります。(2021年1月15日時点)

雛人形の伝統的工芸品

・江戸木目込み人形(東京都)

・岩槻人形(埼玉県)

・駿河雛具(静岡県)

・駿河雛人形(静岡県)

・京人形(京都府)

「伝統的工芸品」と「伝統工芸品」の違い

経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」は、一般的に言われる「伝統工芸品」とは違います。

「的」とは「工芸品の特徴となっている原材料や技術・技法の主要な部分が今日まで継承されていて、さらに、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、時代の需要に即した製品作りがされている工芸品」という意味です。

「伝統的工芸品」の要件としては下記の5つが挙げられます。

1.主に日常生活で使われるもの。

2.製造過程の主要部分が手作り。

3.伝統的技術または技法によって製造。「伝統的」とは100年の歴史があるということです。

4.伝統的に使用されてきた人と自然に優しい原材料。こちらの「伝統的」も100年以上継続されていることです。

5.一定の地域で、ある程度の規模(10企業以上または30人以上を想定)の製造者があり、地域産業として成立している。

節句人形工芸士

(一社)日本人形協会による節句人形工芸士認定制度により、我が国の長い伝統と歴史に培われた産業である正月用品、三月節句用品及び五月節句用品並びに日本人形等の製作に係る優秀な伝統的技術、技能を保持する者を節句人形工芸士に認定しています。

認定される条件は、下記の3つが挙げられます。

1.(一社)日本人形協会の会員である者。

2.きわめて優れた技術、技能を有すると認められる者。

3.技術、技能を通じて、他の技術者の模範と認められる者。

都道府県別伝統工芸士

各都道府県でも伝統工芸士を認定している地域があります。

例えば埼玉県では、県指定の伝統的手工芸品(20産地30品目)製造に従事している技術者のうち、高度な技術・技法を有する方を「埼玉県伝統工芸士」として認定しています。

伝統工芸士ではなくても人気の作家

先述したとおり「伝統工芸士」はキャリアや高度な技術だけではなれません。ですので、「伝統工芸士」ではなくとも長いキャリアと高度な技術を持った雛人形作家はたくさんいます。

例えばこちらの3人

・小出松寿(こいでしょうじゅ)

・清水久遊(しみずくゆう)

・柴田家千代(しばたやちよ)

こちらの作家は「伝統工芸士」ではありません。しかし大変人気があり「伝統工芸士」の雛人形と同等に百貨店等に並んでいます。

では、こちらの3人や他にもたくさんいる有名雛人形作家の作品は何が違うのかといいますと、それぞれの個性がはっきりしている点ではないでしょうか。作家ごとにコンセプトがあり、強いこだわりをもって作品作りをしていますので強い個性が表現されています。

モダンなタイプ、古典的なデザイン、コンパクトでかわいらしいタイプなど個性は様々です。

そして、仕立ての技術の高さも有名作家の特徴です。細かい部分の精巧さは目を見張る美しさがあります。人形のシルエットの左右対称さも見事です。

「伝統工芸士」など資格だけで判断せずに、仕立ての良さなど見てわかる情報や作家ごとのこだわりや特徴を調べて、納得のいく雛人形選びをして頂きたいと思います。

倉片人形で人気の作家をご紹介します

倉片人形で販売している雛人形の人気作家2人をご紹介します。

小出松寿

(一社)日本人形協会認定 節句人形工芸士

現在、人形工房松寿の主宰として新たなる人形制作に情熱を傾けています。

経歴

母 小出愛に師事し、教えを受ける。

昭和48年2世を継ぎ、松寿と名乗る。

・平成3年 大阪工芸展に於いて「近畿通商産業局長賞」受賞

・平成13年、14年 日本人形協会節句人形工芸士展に於いて「優秀賞」受賞

・平成26年 大阪府優秀技能者(なにわの名工)に認定

その他、数多くのコンクールで入賞。

人形の特徴

・一般的な雛人形に使用されている藁(わら)の胴に比べ、型崩れを防ぎ、虫よけ効果のある桐木胴を使用しています。

・殿の胸元の柄を合わせ裁断し、仕立てています。生地の用尺(衣服を作成する際に必要とする最小限の布地の長さのこと。柄合わせの必要なものは10〜20%増しになる)もその分かかりますが、装束の柄の美しさを効果的に演出しています。

・手は木手、殿は足袋を履き、細かい部分、見えない部分にもこだわりを感じます。

・人形のシルエットの左右対称は見事です。一般的な雛人形では、お雛様の左右の肩の高さが微妙に違ったりなどの点が見受けられますが、そういった差異はなく左右のバランスが整っています。

雛人形に対する思い

商品づくりにそれまでの人形業界ではなされなかったデザイナーを起用し、人形づくりのコンセプトを、技と感性の合作による付加価値の高揚と位置付けました。

今、経験豊かな人材、個性のある若い人材が集まり、私はその主宰として工房を取りまとめていこうと考えております。

私に課せられた使命は、この日本のよき伝統行事である「お節句」とそれに携わる職人たちの技をいかに伝えていくかなのです。

「心・愛・夢・技」のテーマのもと、今後とも可能性の広がりを目指し、人形づくりに情熱を傾けていきたいと思っております。

出典:人形工房松寿パンフレット

清水久遊

雛人形工芸士で女流雛人形作家の第一人者。

有職工房「ひいな」の創始者。

経歴

・1938年 愛知県蒲郡市生まれ

・18歳より嫁ぎ先にて人形師の道を志す

・1965年 雛人形工芸士に認定

・1986年 有職工房「ひいな」を設立

・1993年より東京高島屋において雛人形の制作実演を行う

・2008年 NHK名古屋ホットイヴニング「東海の匠」取材放映

・2010年 朝日新聞社主催 日本の色目・重ね色 企画展in姫路

・2011年 「JAPAN EXPO日本文化フェスティバル Inパリ」に出品

・2012年 「TBS Doll Show2nd」に出品

人形の特徴

・着物の襲ね(かさね・重ね)が美しく見える着せ付けで、衣装のずらし方などは今までにない表現方法であります。

・女性ならではの感性から生み出される高貴で気品のある色彩のグラデーションは、見る者の目を奪います。

・衣装の生地の品質の高さは高い評価を得ています。同じ「正絹」でも独自にランク分けし品質管理をしていますので、人形の品質が保たれています。

・清水久遊にしか出せない平安からの伝統とモダンなデザインが魅力です。

・人形を強調させるために、お道具類を置かないシンプルな飾りとなっています。

 

雛人形に対する思い

節句を迎えるお子様には思いやり優しさに包まれ育つように願い、また大人様には伝統美、色彩美、技巧美から醸し出される優雅で繊細なお雛様を手にしたときに満足感と安堵感をご提供できるよう、また「ひいな」の創り出すお人形が皆様の生活の一部になれるよう日々切磋琢磨し、雛人形創りに邁進してまいります。

出典:ひいな

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雛人形に付いている作札とは

作札は、生産者の「證(あかし)」です。以下のような項目が書かれています。

・雛人形の名前

・着付け師の肩書

・着付け師の名前(工房名)

・頭師の名前

・正絹(生地の素材)など

特別な意味はあまりなく、商品の説明をしたりアピールするツールとして使用します。

 

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