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木目込み雛人形の特徴とは?人気の理由、どんな方におすすめなのか解説

木目込み雛人形の特徴とは

木目込み人形は、型抜きして作られる溝を彫り込んだボディに、金襴や友禅などの布地をヘラで入れ込む(木目込む)ことから、木目込み人形といいます。

ボディの素材は桐の木の粉に糊(のり)を混ぜて粘土状にした桐塑(とうそ)といわれるものが主流でしたが、近年ではウレタン系の樹脂を使用したものも多くなってきています。

生産地が主に東京あるいは埼玉県の岩槻(いわつき)であることから、江戸木目込人形として経済産業省認可の伝統的工芸品の指定を受けています。

木目込み人形の特徴は、作家の個性がはっきり出ること、自在にカタチを作れることから独創的な作品を作れることが挙げられます。また、コロンと丸みのあるフォルムで、上品で温かみのある可愛らしさがあります。また、型崩れがしにくいのも特徴です。

手のひらサイズが多く、飾る場所に困らないといったメリットもあります。

衣裳着人形との違い

衣裳着人形との最大の違いは、型崩れがないことでしょう。衣裳着人形は、長年の出し入れによって衣装が型くずれしたり、細かい部品が壊れてしまうこともあります。

衣裳着のお顔の目は、目玉を入れる「入り目」ですが、木目込み人形では、細い毛筆で目を書き入れる「書き目」が多く、優しい表情が特徴です。

 

倉片人形の新ブランド「花にしも」

倉片人形では、木目込みサイズ(手のひらサイズ)で優しい表情の「書き目」のお顔の衣裳着雛人形「花にしも」を新ブランドとして制作しました。

小さくても、従来の着付け方を採用していますので、衣裳着の豪華さは健在です。ぜひ、店頭でご覧頂きたいと思います。

 

 

木目込み雛人形の歴史

「ひな祭り」の歴史は古く、平安時代中期(約1000年前)にまでさかのぼります。

その頃、3月初めの巳の日に、上巳(じょうし)の節句といって、無病息災を願い穢(けがれ)を祓うを行事を行っていました。

占い師の陰陽師(おんみょうじ)が天地の神に祈りを捧げ、季節の食物を供え、また人形(ひとがた)に自分の災厄を託して海や川に流す「流し雛」を行い、お子様の健やかな成長、健康を願う風習として人々に根付いていきました。

またその頃、平安貴族の少女たちの間では「ひいな遊び」という、人形を使ったままごと遊びも行われていました。ひいなとは人形のことです。このことは紫式部の『源氏物語』や、清少納言の『枕草子』にも記されています。

当初は、貴族の間での祭事でしたが、江戸時代になると徐々に民衆へと広まっていきます。木目込み人形が生まれたのもこの頃です。

1740年頃、上賀茂神社に仕えていた高橋忠重という職人が祭事用の奉納箱を作った後に残った木片で木目込み人形を作ったのが始りといわれています。神官の衣服の端布を使った簡素なものでした。

当初は加茂で作られので、加茂人形と呼ばれていましたが、胴体に溝を彫り衣装生地を木目込んで(決め込む)いたことから「木目込み人形」とも呼ばれるようになりました。

江戸時代中期以降になると、木目込み人形は江戸風に変化していきます。木の胴のほか桐塑を使うようになり、衣装も豪華になっていきました。

その後、時代とともに多様化も進み、東京の人形師・吉野栄吉が京都から木目込みの技術を持ち帰り、これに改良を加えて江戸木目込み人形として確立していきました。

木目込み人形の正統伝統者

木目込み人形の真多呂人形は、上賀茂神社から木目込み人形の正統伝統者として唯一の認定を受けています。初代・金林真多呂は吉野栄吉の息子・喜代治に師事し、木目込みの伝統技法を継承するとともに、新たに創意工夫を加えて独自のみやびやかな真多呂人形を完成させたのです。

倉片人形でも真多呂の木目込み人形をお取り扱いしていますので、ぜひ店頭で伝統のあるお人形を御覧ください。

木目込み雛人形製作の手順

「木目込み」という独特な製法で作られている木目込み人形ですが、どのように手順で作られているのか見ていきたいと思います。

1.原型作り

お人形の原型は粘土で作ります。出来上がった原型を型取りして作る型を「かま」といいます。

2.かま詰め

作ったかまに、桐の粉と正麩糊(しょうふのり・小麦粉から排出したデンプンの接着剤)を混ぜ合わせた桐塑を詰めると胴体が出来ます。

3.ぬき

かまで型抜きした桐塑を抜き出します。

4.木地ごしらえ

よく乾燥させて、ヘラを使って細かいヒビを桐塑で埋めたり、ヤスリできれいに整えて完全なボディに仕上げます。

5.胡粉(こふん)塗り

胡粉(貝殻を焼いて作る白色の顔料)を塗ることで、木地の変色を防ぎ、頑丈にし、表面をなめらかにします。

6.筋彫り

布を木目込んでいくための溝作りをします。この筋彫りは仕上がりの良し悪しに影響するので、彫刻刀を使って一定の巾と深さになるように丁寧に彫ります。

7.木目込み

溝に糊を付け、型紙に合わせて切った布地をヘラや目打ちを使ってしっかりと木目込みます。

8.面相書き

面相筆という極細の筆を使い、墨と紅(べに・赤い顔料)を使ってお人形のお顔を書きます。

9.頭付け

木目込みした胴体に頭(かしら)や手を取り付けます。

10.仕上げ

最後に髪をブラシで整えたり、人形全体の確認をして完成です。

コンパクトで人気?木目込み雛人形はどんな方におすすめなのか

近年では住宅事情から、比較的コンパクトなサイズをお求めになる方が多くいらっしゃいます。木目込み人形は、そのような方にもぴったりな小さなサイズでコンパクトに飾れるタイプが多くあります。

リビングやダイニングのちょっとしたスペースにも気軽に飾れるでしょう。飾り台や屏風、お道具なども小さいですので、出し入れも簡単です。収納スペースにも困りません。

表情から優しい雰囲気を漂わせていますので、お部屋に馴染みやすいでしょう。

たくさんのお人形を飾りたくても飾るスペースに限りがある場合、木目込みの豪華な十人飾り、十五人飾りでしたらコンパクトに飾れます。

倉片人形でも雛人形の販売時期には木目込み雛人形を多数展示、販売しています。衣裳着人形もございますので、見比べながら選ぶことが出来ます。

 

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