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三人官女

豪華な段飾りで欠かせない存在の三人官女。よく見るとひとりひとりお顔の表情や持っているお道具が違います。今回はそんな三人官女について詳しく見ていきましょう。

三人官女とは

女雛のお付きの女官です。ただのお世話係とは違って、生活管理から雑務まで行い非常に仕事の出来る女性であり、優秀な女性のみがなれたそうです。

三人官女のメンバー紹介

加えの銚子(くわえのちょうし)

向かって左に並べます。加えの銚子は長柄銚子にお酒を注ぐ酒器です。柄のない手持ちタイプ。上を向いた右手に持たせます。こちらの官女は口が開いています。

三方(さんぽう)

真ん中に並べます。三方は盃を乗せる台。こちらの官女は一番年上でリーダー的存在です。既婚女性で、お歯黒をしていて眉毛がありません。(引眉)

長柄銚子(ながえちょうし)

本酌をする長柄銚子は加えの銚子よりも上位となるので向かって右に並べます。三方の盃に白酒を注ぐ柄の長い道具です。長い柄が外側にくるように両手で持たせます。こちらの官女は口を一文字にむすんでいます。

なぜ一人だけお歯黒?

明治初めまで漆黒が美しいとされていた為、歯が黒い方が美しいという価値観でした。平安時代、貴族の間に広がり男女ともに17〜18歳で歯を黒く染めて成人であることを表していました。時代劇で女性だけでなく公家がお歯黒をしている姿を見たことがあると思います。江戸時代になると一般庶民にも広がっていきました。庶民に広がってから既婚女性が歯を黒く染める習慣となったそうです。お歯黒とセットで引眉という眉毛を剃ったり抜いたりする化粧法もしていました。つまり真ん中の官女は結婚しているからお歯黒をしているのです。明治時代にはちょんまげや帯刀とともにお歯黒の習慣も無くなっていきました。

お歯黒は虫歯予防にもなっていた

お歯黒の材料はタンニン含有の五倍子粉(ふしこ)と、主成分が酢酸第一鉄の鉄漿水(かねみず)です。タンニンは渋柿の渋の成分で細菌から守る作用があります。また、お歯黒の材料は歯をきれいにいしていないと染まらなかったので、当時の女性は丁寧に歯のお手入れをしていたことも虫歯予防に繋がっていたのかもしれません。

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