五月人形は鎧と兜どっちを飾るべき?それぞれの意味も解説
五月人形は鎧と兜のどちらを飾るべきか迷ってしまう方もいらっしゃると思いますが、正式には鎧が望ましいです。なぜなら兜は略式で、鎧は全身を守ってくれるからです。
鎧は「具足(ぐそく)」とも呼びます。「具足」は、不足なく十分に備わっているという意味があります。
しかし、兜も初節句の祝いの役目を果たしてくれますので、ご予算や飾るスペースを考えてご家庭に合った飾りをお選びください。
鎧飾りの構造や特徴を解説します
購入する際に、鎧のことを少しでも知っておくと見方が変わってくると思います。鎧を選ぶ際の参考にしてみてください。
鎧の構造を知ろう!
◆鍬形(くわがた)
兜の前面に角のように二本立つ金属のこと
くわいの葉に似ていることからこのように呼ばれているといわれている
◆鍬形台(くわがただい)
鍬形を差す台のこと
◆吹返し(ふきかえし)
兜の左右にあり、刀から顔を守るため、美しい細工を見せるためにある
◆眉庇(まびさし)
兜の前面にあるひさし部分のこと
◆面頬(めんぽう)
矢や刀から顔を守るためのもの
◆忍緒(しのびお)
兜を頭に固定するための紐のこと
◆大袖(おおそで)
胴の肩部分にあり、肩から上腕にかけて守るためのもの
◆鳩尾(きゅうび)
心臓を守るもの
◆栴檀(せんだん)
右胸上部のすきまを守るもの
◆手甲(てっこう)
上腕から手の甲にかけて守るもの
◆草摺(くさずり)
胴から吊り下げられた、腰から腿(もも)を守るためのもの
◆佩楯(はいたて)
腿と膝(ひざ)を守るためのもの
◆脛当(すねあて)
すねを守るためのもの
◆毛沓(けぐつ)
武士が馬上で履く靴のこと
鎧飾りの特徴と価格帯
鎧飾りは五月人形の中で最も豪華で迫力がある飾りです。前述した通り、兜と違って全身を守ってくれます。胴や大袖、手甲、草摺、脛当などがありますので、まるで本物かのような風格があります。
価格は鎧だけですと8万〜30万円です。高級品になると200万円近いものもあります。
飾り台や屏風、弓太刀のセットですと10万〜50万円で、人気の価格帯は20万円前後です。
鎧飾りの正しい飾り方としまい方
鎧の飾り付けは難しいと思う方もいらっしゃると思いますが、飾り方の写真を見ながら順番に行えば意外と簡単です。
飾る前に、箱に入っている状態の写真を撮っておくとしまう際に便利です。
鎧の飾り方
①佩楯を飾る
佩楯の中心を櫃の中心に合わせ、佩楯の帯の両端を櫃のふたに挟み込みます。
②胴を飾る
胴の前面に付いている草摺の下が前に垂れるようにやや手前に置きます。
③面頬を付ける
芯木の溝に紐を引っ掛けます。
④鍬形を差して兜を飾る
兜は面頬との間にあまり隙間が開かないようにのせます。面頬の位置は紐で調節してください。
⑤脛当と毛沓を置く
写真を見て左右間違えないようにしましょう。
⑥完成
最後に全体のバランスを整えたら完成です。
鎧のしまい方
①付属品を入っていたビニールにしまいます。付属品を入れた箱は、櫃が入っていたダンボールの底に置きます。
②兜と佩楯と立札を入っていた不織布やビニール、箱に入れてください。
③立札を櫃の底にしまいます。
④胴を櫃にしまいます。胴の上側に兜をしまうので、胴は下側に寄せてください。
⑤兜と佩楯をしまいます。
⑥布を閉じたら完成です。布ではなく、紙の場合もあります。
鎧飾りは着用できるものを選ぶべきか
鎧兜には実際に着たり被ったりすることが出来る着用タイプがあります。3歳〜5歳のサイズのものが多くありますので、実際に着させてあげるとお子様は喜びます。
しかし、お子様が着用できるように軽量化するため、一般的な鎧と比べると豪華さがなかったり本物志向ではありません。
五月人形は着用することが目的ではありません。飾るだけで初節句のお祝いの役割を果たしてくれます。
着用できる鎧飾りのメリット | 着用できる鎧飾りのデメリット |
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倉片人形がおすすめする鎧飾り5選
◆商品名 5号ブロンズ伊達鎧
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◆商品名 5号特選大鎧
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おしゃれな八角ガラスケースです。背景には縁起物の富士と松が描かれています。
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◆商品名 二曲屏風平飾り
◆サイズ W60×D40×H67cm
◆価格 ¥261,000
鈴甲子雄山「源氏八領 日数鎧」です。夜桜の雰囲気からは趣を感じます。
◆商品名 金屏風平飾り
◆サイズ W75×D50×H60cm
◆価格 210,000円
豪華な雰囲気を演出してくれる定番の金屏風に鈴甲子雄山の金小札萌黄威7号鎧を合わせました。